
空き家を売る流れを知りたい方必見!必要な手続きや注意点も解説
空き家の売却は、初めての方にとっては手順や費用がわからず、不安に思うことも多いのではないでしょうか。相続したまま使わない家をいつまでも放置していると、固定資産税や管理の手間がかかり続けます。また、売却にはいくつもの流れやポイントがあり、知らずに進めると思わぬトラブルを招くこともあります。この記事では、空き家を売却したい方へ向けて、売却の基本の流れや手続き、スムーズに進めるための大切なポイントまで、誰でも分かりやすく丁寧に解説していきます。空き家の売却を考えている方は、ぜひ最後までご覧ください。

空き家を売りたいと考えたらまず何をすべきか
空き家の売却を考えたとき、まずは「査定」を依頼することが重要です。不動産の相場を知ることや適正価格を判断するうえで、複数の不動産会社に査定を依頼し、比較することをおすすめします。これにより、より有利な売却条件を引き出す可能性が高まります。
また、売却前に「相続登記」や「抵当権抹消」の手続きを済ませておく必要があります。相続登記は、令和6年(2024年)4月1日から義務化され、相続を知った日から3年以内に申請しないと過料の対象となりますのでご注意ください。
さらに、相続開始から3年以内に売却することで活用できる税制上の優遇措置もあります。たとえば「被相続人の居住用財産(空き家)を売ったときの特例」によって、譲渡所得から最高3千万円の控除が可能となります。なお、この特例は適用期限が相続開始後3年を経過する年の12月31日までであり、令和9年(2027年)12月31日まで延長されています。
| 事前にすべきこと | 内容 |
|---|---|
| 査定依頼 | 複数社へ依頼し、価格やサービスを比較する |
| 権利関係の整理 | 相続登記・抵当権抹消を済ませる |
| 税制優遇の活用 | 相続開始から3年以内の売却で特例を利用できる |
これらのステップを踏むことで、安心かつ効率的に売却準備を進められます。
売却の手順と流れを順序立てて解説
空き家を売却する際には、スムーズに進めるためのステップをしっかり押さえておくことが大切です。以下は、一般的な売却の流れを整理したものです。
| ステップ | 内容 | ポイント |
|---|---|---|
| 査定と媒介契約 | 不動産会社に査定を依頼し、査定結果をもとに媒介契約を結びます | 机上査定と訪問査定を比較し、契約形態(専属専任・専任・一般)を選びます |
| 売却活動(宣伝・内覧・価格交渉) | 価格を設定し、宣伝活動を開始。内覧対応や交渉を進めます | 買主が興味を持つよう、物件の魅力や周辺環境もアピールします |
| 売買契約・引渡し | 条件が整えば売買契約を締結し、決済・引渡しを行います | 手付金の受領、必要書類の準備、所有権移転登記や抵当権抹消などの手続きも必要です |
こうした流れを把握しておくと、売却プロセスで慌てず、計画的に進められます。
費用・税金とその節約のポイント
空き家を売る際には、さまざまな費用や税金が発生します。まず代表的な費用について、以下の表にまとめました。
| 項目 | 内容 | 目安 |
|---|---|---|
| 印紙税 | 売買契約書に貼付する税金 | 数千円〜数万円程度 |
| 登録免許税 | 所有権移転登記にかかる税金 | 売買価格の0.4〜2%程度 |
| 譲渡所得税(所得税・住民税) | 売却益(譲渡所得)に対して課税 | 税率は所有期間により約20〜40% |
特に譲渡所得税は大きな負担となりうるため、節税に関する制度を活用することが重要です。
相続によって取得した空き家を売却する場合、「相続空き家の3000万円特別控除」が利用できれば、譲渡所得から最大3,000万円を控除できます。例えば、利益が3,000万円以下であれば、実質的に譲渡所得税が発生しない可能性があります。この制度は、相続開始から3年以内の売却で、特定の要件(昭和56年以前の建築、耐震基準を満たすか更地化など)を満たす必要がありますが、大きな節税効果が期待できます。要件を満たすかどうかは、市区町村や税務署への確認をおすすめします。
さらに、行政の補助金制度や控除を活用することでも費用負担を抑えられます。例えば、耐震改修を行う際には、自治体によって補助金が出るケースもあります。こうした制度は自治体ごとに異なるため、お住まいの市区町村のホームページで確認し、申請手続きをきちんと行うことで、負担軽減が可能です。
売却をスムーズに進めるためのタイミングと注意点
空き家の売却にあたって、適切なタイミングを選ぶことは、税負担の軽減やスムーズな取引につながります。以下に、主な注意点を整理しました。
| 検討項目 | 内容 | ポイント |
|---|---|---|
| 相続からの売却期間 | 「空き家特例」(譲渡所得3,000万円控除)と「取得費加算特例」はそれぞれ期限がある | 空き家特例は相続開始から3年以内、取得費加算特例は3年10か月以内に売却する必要があります。期限を越えると特例が使えず、数百万円の税負担増となる可能性があります。 |
| 解体・更地化の時期 | 固定資産税・都市計画税の課税は毎年1月1日時点の状況で判断される | 12月31日までに建物を解体してしまうと、翌年1月1日時点で更地と評価され、税負担が約3〜4倍に増加します。年を越す場合は建物のまま迎えるか、買主との契約で解体タイミングを調整する方法が有効です。 |
| 売却が長引いた場合 | 相続登記義務や市場の変動などにより売却期間が延びることもある | 相続登記は2024年4月から義務化されており、名義変更の手続きには時間がかかることもあります。売却が長引いて特例の適用期限を過ぎないよう、逆算して準備を進めることが大切です。 |
上記を踏まえたうえで、売却スケジュールを立て、税制特例を活用できるようご準備されることをおすすめします。
まとめ
空き家を売却する際は、初めに売却の手順や必要な書類、かかる費用について正しく理解しておくことが大切です。査定の依頼や名義の確認、税制優遇の活用など、事前準備を丁寧に進めることで、売却はよりスムーズになります。また、売却のタイミングや税金の控除といった制度を上手に利用することで、負担を軽減することも可能です。大切な資産を有利に売却するためにも、適切な流れと注意点を押さえて、安心して手続きを進めましょう。
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